式根島の気候
過ごしやすい海洋性気候

周囲を暖流の黒潮が流れる式根島は、温暖多湿・多雨の海洋性気候です。
本土に比べて、一日、一年の気温の変化が少なく、夏は比較的涼しく、冬は温暖です。結氷や降雪、霜はほとんど見ません。避暑・避寒の滞在先にぴったりです。ただし、注意するべきポイントがいくつかあります。

出典:気象庁ホームページ 新島(東京都) 2024年(月ごとの値)
雨が多い
新島村の年間降水量は、約2225mm(気象庁:2003~2020年の統計平年値)であるのに対し、東京都は1598.2mm(気象庁:1991~2020年の統計平年値)なので、雨が多いことがわかります。真夏は比較的晴天に恵まれますが、スコールのような短時間の強い雨に出会うことがあります。防水加工の上着や軽量の折りたたみ傘があると便利です。また、若い台風の通り道であり、上陸する場合は勢力が強い状態なので、充分な注意が必要です。
風が強い
遮るものがない太平洋上の並ぶ伊豆諸島は、全国有数の強風地帯として知られています。年間を通じて、北東の風(ナライ・ナラエ)、冬から春は西風(ニシ・ニシンカゼ)が吹きます。台風でもないのに、最大瞬間風速が25m以上という爆風も珍しくありません。来島時に強い風が吹いていたら「風で何でも飛ぶ」「風に押されて体が動く」を頭に入れて、行動するとよいでしょう。
例えば、レンタルサイクルや釣り道具も容赦なく飛びます。レンタルサイクルは、風が吹いていたら、最初からそっと倒して置くか、多少面倒でも風を避けられる場所に停めましょう。ビニールやペットボトルも海に飛ばせば、海洋生物の脅威になります。
波が高い
外洋である利島から先の伊豆諸島は波の高さで知られています。特に冬の時期のうねりは波高4mにもなり、荒海に慣れた海の猛者・東海汽船とはいえ、欠航することも珍しくありません。天気が良くても波が高ければ、桟橋や磯は波をかぶり、釣りはできません。
式根島の一年と服装
その時々によって、異なりますが、だいたいのイメージとして参考にしてください。風や紫外線対策をし、組み合わせて調節できるようにするのがポイントです。
12月下旬~2月 | 風が強く、とても寒い | 氷点下にはなりませんが、ダウンジャケットやコートが必要です。爆風の日が多く、耳当てや帽子が重宝します。星の観察や釣りでは、使い捨てカイロが便利です。 |
3月 | 風が強く肌寒い | 後半は寒さが緩む日も出てきますが、まだまだ寒く風も強いので、ダウンジャケットやコートが必要です。 |
4月 | 朝晩は寒い | 日中は過ごしやすいですが、朝晩は冷えるので、長袖と上着の組み合わせが便利 |
5月・6月 | 過ごしやすい | 日中は暑くなる日もあり、半袖や長袖、薄手の上着を組み合わせが便利 |
7月~10月上旬 | 暑い | 真夏の格好でOK。本土に比べれば過ごしやすい暑さですが、強い紫外線対策と、日よけが少ないので、熱中症対策(帽子や飲み物)を充分に。海水浴ができます。7月初旬は海水がやや冷たい。 |
10月中旬~11月中旬 | 過ごしやすい | 日中は過ごしやすいが、朝晩は冷えるので、調節できる長袖と上着の組み合わせが便利です。暑い時期が長くなって、年ごとに短くなる秋です。11月中旬のある日、強い西風が連日吹くようになったら、島の秋が終わりを告げます。 |
11月下旬から12月中旬 | 風が強く寒い | 寒くはなりますが、まだ海水温が20℃前後と高く、まだ、そこまでではない。天気も比較的良く、わりと狙い目かも。 |
天気・気象の参考リンク
- 気象庁(新島村の天気)
天気予報の基本はやっぱり気象庁です - 東海汽船「運行状況/式根島」
島に来たらとても重要な欠航情報 - Windy(アプリあり)
雨や風、波の高さなど、現在から2週間先の予想まで一目瞭然 - 海天気.jp式根島
1時間、3時間、10日、14日の天気予報や風・波高予報、潮汐表、月齢、日の出日の入りなど - Yahoo雨雲レーダー(アプリあり)
画面が広く見やすい雨雲レーダー - 東京都島しょ農林水産総合センター「海の天気図」
現在の黒潮の蛇行を把握できます