式根島の桟橋釣りの魅力

式根の海には夢がある!

「釣り人憧れの聖地」と言われる式根島。安全な桟橋で手軽に魚種豊富な釣りを楽しめる醍醐味は、きっと忘れられない思い出になるでしょう。気がつけば、聖地・式根島が「ホーム」の釣り師になっているかも!

野伏港から見た景色

Point1. 釣れる魚種の豊富さと大物へのロマン

黒潮がもたらす豊かな潮流のおかげで、式根島の桟橋(野伏港、式根島港)からは驚くほど多種多様な魚が狙えます。シーズンによって狙える魚が変わるため、いつ訪れても新鮮な釣りの魅力があります。

実際に釣った魚の写真
ヒラマサ、カンパチ、ツムブリ、ヒレナガカンパチ

釣れる魚の種類の例

  • 青物:キハダマグロ、カンパチ、ヒラマサなど、力強い引きが魅力の魚が回遊してきます。特に野伏港は大型青物ショアジギングのメッカとなっています。人生最高のメモリアルフィッシュに出会えるかも?
  • 磯魚:メジナ(グレ)、ブダイ、イシダイ、イシガキダイ、フエダイなど、一級のターゲットが桟橋から釣れます。
  • サビキで手軽に:タカベ、ムロアジ、イサキなど、初心者でも美味しい魚が釣れます。
  • イカ:アオリイカやアカイカといったエギングの人気ターゲットが狙えます。

Point2. 安全で便利

式根島の桟橋での釣りは磯に比べてはるかに安全性が高く、初心者やファミリーにも優しいのが魅力です。桟橋の雰囲気も、和やかでいい感じです。

式根島港
  • 安全・快適
    整備された桟橋は足場が良く、磯釣りなどに比べて安心して釣りを楽しめます。また、各桟橋は徒歩5分以内にトイレがあります。
  • アクセス抜群
    コンパクトな式根島。各桟橋はレンタサイクルで移動できる距離です。特に式根島港(足つき桟橋)は、宿から歩いて朝マヅメを狙え、商店や釣具店(宮房釣具店)が近く便利です。
  • 風裏を探せる
    野伏港と式根島港は向きが異なるため、風向きに応じて風が当たりにくい港を選べる可能性があります。また、多少の悪天候なら、内側の港でも釣りができるチャンスがあります。

Point3. 離島ならではの透明度と癒やし

  • クリアな海: 式根島の海は透明度が非常に高く、水中の様子や魚影が見えるタイミングもあります。魚の動きを観察しながらワイワイ釣る様子は、風物詩です。
  • ロケーションの良さ: 桟橋から見える風景が開放的で美しく、潮風を感じながら竿を出す時間は、日常を忘れる最高のひとときです。
水中の様子や魚影が見える

野伏港について

式根島のフェリーやジェットホイルが発着する玄関口。式根島で一番賑わっている釣り場で、初心者からファミリー、ベテランまで並んで釣りをしています。2月後半からGWあたりの先端は、キハダマグロやヒラマサ狙いのルアーマンが競い合うように投げています。

船の発着時の作業中は両先端を除き、釣りができません。朝の8時半頃~13時半くらいは船の発着があるので、その時間帯を避けると移動の手間がありません。

より詳しい設備、ターゲットなどの情報は以下の記事を御覧ください。

式根島港(足つき桟橋)について

かつては客船も発着していた式根島港(足つき桟橋)。今は船の大型化によって使用されなくなりました。もともとの磯の風情が色濃く残っていますので、それを意識した釣りをするのがポイントです。水深はやや浅く、一番深い場所は手前側となります。桟橋の高さが低いため、海況の影響を受けやすく、閉鎖(立入禁止)されているときも多くなります。

より詳しい設備、ターゲットなどの情報は以下の記事を御覧ください。

各桟橋への移動方法について

宿から釣り場への移動方法は以下の4種類となります。

1.徒歩

荷物はカートで移動し、歩いて桟橋へ向かいます。式根島の中心地からは式根島港(足つき桟橋)がアップダウンもそれほどでもなく便利です。

2.レンタサイクル

野伏港・式根島港(足付桟橋)両方、簡単に行け、一番多い移動手段です。クーラーボックスを荷台にくくる場合、後部は平らの荷物載せタイプを借りるようにしましょう。自転車紐は自分で持参し、100均のすべり止めシートをクーラーボックスの下に敷くと安全です。
自転車紐を2本持ってくる用心深い方もいます。風が強い時は、レンタサイクルは最初から倒して置いたり、いったん安全なところにとめるなど注意しましょう。

3.レンタカー

借りる時に必ず「釣り」をすることを伝えましょう。

◆レンタカー取扱会社 
式根島モータース フジイレンタカー

4.自分の車

下田港から神新汽船「あぜりあ丸」にマイカーを積んで来島する方法があります。ただ、特に冬~春の季節は伊豆諸島特有の西風で海が荒れ、欠航することが増えます。そのため、様々なリスクが発生しますので、よく理解の上、マイカーの持ち込みを検討してください。

マイカー持ち込みのリスクについて

1.車だけが下ろせないことがあります
神新汽船「あぜりあ丸」は、東海汽船「さるびあ丸」に比べて、はるかに欠航が多く、車だけ下ろせないパターンもあります。その場合、人間だけが下りると車は貨物扱いとなり、費用が変わるほか、貨物預かり料金の発生などかなりの高額費用がかかります。

詳しくは神新汽船「自動車輸送に関する説明」をご覧ください

2.帰り便が欠航した時に車が戻せなくなります
お客様のなかには、あぜりあ丸が欠航したため、やむを得ず、式根島に車を置いて、さるびあ丸で帰り、用事を済ませて、後日、車を取りに、また来島する方もいます。

以上のことから、特に海が時化るシーズンに、どうしても車が使いたい方はレンタカーの利用がおすすめです。

島唯一の釣具店「宮房釣具店」

式根島での釣り体験のハードルをグッと下げてくれる頼れる味方「宮房釣具店」。釣りに必要なものは一通り揃うほか、離島でスタンダードとされる釣り支度が整う。釣りでわからないことがあったら、まずは尋ねてみましょう。

取扱商品
ACCSESS
宮房釣具店

釣りをするときの基本マナー

式根島の桟橋で楽しく安全に釣りをするために、そして、今の式根島の桟橋の釣り風景が永遠に続くよう、釣り人みんなで協力しましょう。そもそも、桟橋は船舶や港湾作業のためにあります。大きな事故やトラブル、マナーの悪さで、全国的に釣りが禁止される桟橋が増えています。離島も同じです。式根島はマナーが良い釣り師が多く、島民と並んで和やかに釣りができる貴重な環境です。これを大切に守っていきましょう。

  • ライフジャケットの着用
    海に転落した場合の安全確保のため、必ず着用しましょう。
  • ゴムはしごの場所を確認しておく
    万が一、落水したときは慌てず、ゴム製のはしごから上がってください。その場所を事前に見ておきましょう。
  • ゴミを持ち帰る、飛ばさない
    桟橋は風が強いのでゴミや荷物が飛びます。袋は結ぶ、口が閉まるバッグを用意する、カラビナを使うなど、工夫して管理しましょう。ビニール袋はウミガメなどの海洋生物の脅威になります。
  • 立ち入り禁止エリアに入らない
    港湾作業や安全上の理由で立ち入り禁止になっている場所には絶対に入らないでください。
  • 港湾作業の邪魔をしない
    船の出入りや荷役作業がある際は、速やかに場所を移動しましょう。また、作業員に注意されたら、ただちに従ってください。特に船から陸へ係留ロープをかけるやり取りの間は事故が多いため、対角線上に入らないよう、その場を離れてください。
  • 係留中の船への配慮
    漁港側の湾内で釣る際は、係留中の船のロープや港湾施設に仕掛けを絡ませないでください。なにかしてしまったら、船の名前を元に、式根島観光協会や駐在所、島民に聞くなどして船主に連絡をとって誠実に対処してください。
  • 自転車の停め方に注意
    強風時はあらかじめ自転車を倒しておいたり、別の安全な場所に置くことで、倒れて自転車が壊れることを防げます。
  • 車の停め方に注意
    島民の停め方を参考に、海に対して垂直方向に停めましょう。混んでいるときは車は港の駐車スペースに停めましょう。
  • あいさつをする
    お互いに気持ちが良いコミュニケーションをとりましょう。
  • 強引に釣り場に入らない
    式根島の桟橋はどこでも釣れます。無理に割り込まず、隣との感覚は5m~10mくらいは開けましょう。
  • 他の人の前に仕掛けを流さない
    カゴ釣りや投げサビキなどウキを使った仕掛けや泳がせ釣りの時、両隣の前に到達する前に仕掛けを回収してください。混み合っているときや潮の流れが早い時などは、別の場所に移動したり、釣り方を変えたり、他の時間帯で釣ることも検討しましょう。
  • 釣った魚を放置しない
    外道などを釣り上げて、放置したまま帰らないでください。悪臭がし、カラスなどが食い荒らして桟橋が汚れます。
  • サメに注意する
    特に夏から冬について、釣った魚をスカリやストリンガーで海中で活かすと、サメが噛みついて横取りすることがあります。コマセに寄ってくる傾向があります。
  • 釣りが終わったら地面を流してきれいにする
    帰るときは、バケツなどで地面をよく流して、オキアミや血のあとなどきれいにしましょう。100均などのブラシを持参すると便利です。
  • 強風・高波への注意
    天候が急変したり、桟橋に波をかぶるような状況になったら、すぐに釣りをやめてください。特に台風や時化のうねりがある時、100波に1波は通常の波高の1.5倍、1,000波に1波は2倍近い高波が出現します。「三角波」「一発大波」などと呼ばれる巨大波が出現することもあり、人も道具も流される危険性があります。島民やベテラン釣り師はこのことを熟知しています。
  • 密漁の禁止
    イセエビ、トコブシ、サザエ、アワビ、海藻、その他貝類などの採捕は密漁となり、処罰の対象です。絶対に行わないでください。万一、イセエビなどがかかったら、すぐ逃がしましょう。お手数ですが密漁を見かけたら、直ちに以下にご連絡ください。

    にいじま漁業協同組合 式根島事業所(旧:式根島漁協)
    TEL 04992-7-0006
    新島村役場 産業観光課 水産係:
    TEL 04992-5-0284(内線215)
    新島警察署
    TEL 04992-5-0381(署代表)

よくある質問 Q&A

Q
釣りにおすすめの季節はありますか?
A

春と秋が一番気候が穏やかで釣りやすいです。冬は風が冷たいので、携帯カイロや手袋、帽子などしっかり防寒対策をしましょう。真夏は観光客が多いほか、炎天下となりますので、夜釣り推奨です。

Q
蚊はいますか?
A

式根島の悪名高い大きな蚊は、釣り人を襲います。3月くらいから11月いっぱい、下手したら12月もいるかもしれません。蚊よけスプレーは必須、夜釣りでは蚊取り線香などで結界を張りましょう。

Q
タモはいりますか?
A

離島ですから、ふいの大物がかかります。タモは必携と思ってください。タモは壊れやすいので他人のタモを当てにしてはいけません。長さは4m~5mで網の径が大きめのものがおすすめです。

Q
釣りの荷物は宿に送れますか?
A

全ての宿がOKとは言い切れませんが、だいたい対応してくれると思います。式根島へは、ゆうパックかクロネコヤマトで送りますが、大型客船が欠航すると着きませんので、特に海の時化が多い期間は、充分にゆとりを持って送ってください。式根島が欠航しても、新島で下船して新島村の連絡船で式根島に来ることができますが、その際に荷物だけ着かないという事態になります。

Q
運べないほどの大物がかかったらどうしたらいいですか?
A

両隣に声をかけて、竿を上げてもらい、やりとりに集中します。見事ランディングできたら、宿に電話をして相談してみてください。

Q
夜釣りは野伏港と式根島港(足つき桟橋)どちらがいいですか?
A

どちらも実績がありますのでお好きな方でいいでしょう。野伏港のほうが人が多く、夜間も照明が明るいです。式根島港(足つき桟橋)は真っ暗です。どちらにしてもヘッドライトが必要ですが、極力、魚が認識しない赤色ライトを使用し、海面を照らさないようにしましょう。

Q
初心者でも大丈夫でしょうか?
A

みんな誰でも最初は初心者です。桟橋で浮く、ということはありません。式根島ではムロアジが釣りやすいので、ぜひトライしてみましょう。

Q
釣った魚は食べられますか?
A

氷が入ったクーラーボックスと水くみバケツ、ハサミがあれば持ち帰ることができます。釣ってすぐ血抜きをするなど処理をして、保冷をする正しい手順を頭に入れておきましょう。ムロアジやサバなどは、くれぐれもヒスタミン中毒に注意してください。

最後に

式根島が「釣り人憧れの地」であり続けるためには、釣り人一人ひとりの行動が重要です。

式根島の釣りは、まさに「アイランドフィッシング」の醍醐味です。強烈な引き、透き通った海、そして満天の星空の下での夜釣り。ルールを守り、海と関わる人々に感謝しながら、ぜひあなただけの最高の獲物と、最高の思い出を釣り上げてください。