ミステリーきっぷとは

東海汽船が不定期で放つ名物企画が、伊豆諸島北部の島(大島、利島、新島、式根島、神津島)のいずれかを大型客船さるびあ丸で往復する夜行日帰り・人数限定の「ミステリーきっぷ」。 この企画の最大の特徴は、どの島に行くのか、出発当日の夜に竹芝客船ターミナルの発券窓口で伝えられるまで分からないことです。

深夜22時にさるびあ丸で竹芝を出航し、網膜に焼き付く東京湾岸の夜景に胸踊らせ、

翌朝、目を覚ませば次々現れる東京の島々と輝く大海原。

その日の19:00頃には竹芝に戻ることができる、こんな素敵な着発船旅が5,500円~6,000円程度で楽しめます。利用客室は相部屋となる和室2等が中心ですが、企画により、マットや毛布がついた1等席が割り当てられることも。乗り物好きはもちろん、島旅に興味がある方は気軽にトライしてみてはいかがでしょうか。

各島の滞在時間

大型客船さるびあ丸は東京(竹芝)から神津島までの伊豆諸島北部の島々を巡ります。

さるびあ丸航路

往路:東京(竹芝)⇒大島⇒利島⇒新島⇒式根島⇒神津島
復路:神津島⇒式根島⇒新島⇒利島⇒大島⇒東京(竹芝)

着発旅の場合、行先が最も遠い神津島に近づくにつれ、島内滞在時間が短くなります。大島、新島は往路復路で港が変わる場合があり、注意が必要です。式根島は野伏港しかないので、その点気楽です。

島名到着出港滞在時間(目安)
大島06:0014:308時間30分
利島07:4012:505時間10分
新島08:3011:553時間20分
式根島09:0511:252時間20分
神津島10:0010:3030分

予約申し込みから、式根島到着までの流れ

以下の時間は目安で、実際はその時の状況により前後します。

1
情報収集

「ミステリーきっぷ」企画は不定期に開催されるので、東海汽船WEBサイトのお知らせ欄を確認するか、日頃から東海汽船の公式SNS(XまたはFacebook)をフォローしておく

2
予約申し込み

出発の前日までに電話で予約し、伝えられた予約番号をメモしておく
予約先: 東海汽船お客様センター(TEL 03-5472-9999)
受付時間: 毎日 9:30~18:00
予約時に必ず「ミステリーきっぷでお願いします」と伝えてください。

3
当日:乗船手続き

遅くとも出航1時間前の21時には竹芝客船ターミナルに到着し、すみやかに乗船手続きと代金支払いを行ってください。その際、行先の島の名前を告げられます。手続きが終わったら、往復の乗船チケットに名前や住所など必要事項の記入を済ませて待機します。

4
21:30~40 乗船開始

その日の混雑具合で乗船開始時刻は変わります。乗船したら、ただちに指定の席へ移動し、通路で立ち止まらないようにしましょう。

5
22:00 竹芝を出航

ドラの音とともに、竹芝を出航します。出航まもなく通過するレインボーブリッジをはじめ、東京湾の夜景を心ゆくまでお楽しみください。消灯は23:30頃です。

6
23:30 消灯

船内が夜間照明になり、寝ている人が多くなります。この時までに洗面やシャワーなどの身支度を済ませておくとよいでしょう。パジャマに着替える人は少なく、行動服でそのまま寝る方が多いです。

7
05:30 点灯・朝の放送

6:00到着の大島下船に備えて点灯と朝の放送があり、いったんほとんどの客が起床します。身支度をして、朝ごはんを食べ、甲板で海を眺めるとよいでしょう。レストランも7:30~8:30営業しています。

8
09:05 式根島・野伏港で下船

時間が少ないミステリーきっぷ民はなるべく早く下船できるよう、少し前から準備をしておきましょう。また、下船時に乗船チケットを渡す必要があるのでなくさないように気をつけてください。下船したら、貴重な2時間20分を思う存分満喫しましょう。11時には野伏港に戻り、観光協会でお土産を買うなどして過ごしましょう。

9
11:25 式根島・野伏港から乗船

乗船する前に、おいしいと評判の式根島島内の各商店で昼ご飯用弁当を買っておくのをおすすめします!船内でもレストランが営業するほか、カップラーメンや軽食は買えますので、飢える心配はありません。

10
19:00 東京・竹芝港に戻る

到着前に日の入りのサンセットシーン見物をお忘れなく。お土産は竹芝客船ターミナル内のアンテナショップ「東京あいらんど」でも買うことができます。

式根島の着発モデルコース(絶景編)

絶景を眺めて撮って味わう

2時間でなんとか回れる式根島の絶景といえば、神引展望台・地鉈温泉です。そのためには、レンタサイクルが必要です。
野伏港から徒歩10分以内に池村商店とシンヤさんの2つのレンタサイクル店があります。式根島は平らに見えて、アップダウンがありますので電動レンタサイクルを選ぶとよいでしょう。朝のうちに目当てのレンタサイクル店に電話予約をしておくと、最速で手続きできそうです。

09:20 電動レンタサイクルを借りる

09:30 神引展望台/15分くらい散策

10:00 地鉈温泉/15分~20分くらい上から見るか、足湯程度

ファミリーストアみやとら池村商店で弁当を買う

10:45 電動サイクルを返す

10:55 野伏港式根島観光協会でお土産を買いながら待機

Point1:
地鉈温泉は階段の上り下りがきついので、時間がない時や自信がない人は下りない
Point2:
源泉温度80℃の地鉈温泉での足湯は、満潮前後でないと熱いので無理しない

式根島のモデルコース2(温泉入浴編)

とにかく秘湯を満喫する!

火山が形成した伊豆諸島と言えど、島のあちこちから熱泉が自噴しているのは式根島だけ。その効能効果は古くから近隣の島々はもちろん、本土から多くの湯治客が訪れたほどでした。ここならではの経験として、限られた時間で、露天温泉体験をする方法を考えてみます。

まず、温泉は東側の海岸線に集中していますので、絶景編と同様にレンタサイクルが必要です。式根島の露天温泉はすべて水着着用のルールがあるので、時間節約のため、船内で服の下に水着を着用しておくとよいでしょう。入浴後は備え付けの冷水シャワーや持参したペットボトルの水(入浴中に温泉で温める)で流し、更衣室またはトイレで着替えて、帰りのさるびあ丸に乗り込みます。上がり湯代わりにさるびあ丸内のシャワーで仕上げることもできます。

入る温泉は、地鉈温泉といきたいところですが、潮汐や天候のコンデションに左右されるので短時間ではリスキーです。同じ泉質の松ケ下雅湯で入浴する方が確実です。ただし、たまに清掃中で空っぽということもあります。その時は足付温泉や山海の湯の見学に切り替えて、また来ましょう。

09:20 電動レンタサイクルを借りる

09:35 松ケ下雅湯で入浴/20分くらい

10:10 地鉈温泉見学 20分くらい

ファミリーストアみやとら池村商店で弁当を買う

10:50 電動サイクルを返す

11:00 野伏港式根島観光協会でお土産を買いながら待機

Point1:
地鉈温泉は階段の上り下りがきついので、時間がない時や自信がない人は下りない
Point2:
2Lのペットボトルに入れた水を松ケ下雅湯の熱い場所に入れてくと、上がり湯に使えます。
Point3:
濡れた水着やタオルを入れるビニール袋を必ず持参しましょう。

式根島のモデルコース3(ビーチ編)

透明度抜群の式根の海に集中する!

その時の天候にもよりますが、式根島は7月から10月は、まず泳げます。観光や温泉よりも、ひたすら美しい海に浮かんでいたい!ここならではの生物をたくさんみたい!というビーチ思考の方は、迷わず泊海水浴場にいきましょう。
野伏港から徒歩10分と近いので、時間のロスがありません。朝食は船内でしっかり食べておき、あらかじめおやつや水分を用意すれば、1時間は泳ぐことができます。レンタサイクルは式根島は平らに見えて、アップダウンがありますので電動レンタサイクルを選ぶとよいでしょう。朝のうちに目当てのレンタサイクル店に電話予約をしておくと、最速で手続きできそうです。

09:20 泊海水浴場に到着 1時間くらい泳いだり、シュノーケルを楽しむ

10:30 海から上がってトイレ横のシャワーで流してトイレで着替える

10:45 泊海水浴場を出発

10:55 野伏港/式根島観光協会でお土産を買いながら待機

Point1:
泊海水浴場は、なまこ桟橋などの文化史跡も見ることができる
Point2:
シュノーケルセットを持参するとタイムロスがない
Point3:
式根島の弁当を食べたい場合は、みやとらさんに配達デリバリーサービスが可能か事前に相談してみよう

島グルメ(弁当、揚げパン)

到着時間が9:05であることと、滞在時間が短いため「店に入って注文して食べる」は、ほぼ不可能です。式根島各店で売っているお弁当や名物の揚げパンなどを買って、船に持ち込みましょう。

  • 池村商店の「揚げパン」 式根島の名物グルメ。きなこ、シナモン、明日葉など種類も豊富。ふわふわで懐かしい味でおやつにもぴったり。
  • 式根島のお弁当(島海苔弁) 「ファミリーストアみやとら」や「おくやま」「池村商店」で販売されているお弁当が人気です。島海苔や明日葉、赤いかなど式根島食材に出会えます。鮮魚が食べたい方は、「おくやま」に事前予約すると「漬け丼」をテイクアウトできます。

お土産

式根島のおくやま、井上みやげ店、池村商店で販売するほか、サンバレーで手作り牛乳せんべいを販売。野伏港に近い観光協会でもオリジナルグッズや温泉入浴剤など販売しています。時間がなかったら竹芝のアンテナショップ「東京あいらんど」でも式根島みやげが買えます。

よくある質問

Q
雨が降ったらどうしましょう
A

程度によりますが、雨具を装備しないと自転車移動は過酷になるので、基本は徒歩移動になると思います。無理をせず、野伏港から近い泊海水浴場で海を眺めたり、池村商店で揚げパンや弁当を買う、式根島観光公開でお土産を選ぶなど、のんびり過ごすことをおすすめします。

Q
失敗しないコツは
A

失敗にもいろいろありますが、まずい順にすると「怪我や事故で帰れなくなる」「帰りの船に乗り遅れる」「スマホや携帯を落とす」「帰りの切符を失くす」などでしょうか。スケジュールを詰め込み過ぎると破綻するので、1つ2つに留め、ゆとりある行動を心がけましょう。そして、式根島が良いと思ったら、今度はお泊りで来てください!慌てて自転車で転倒など怪我や事故をしたら大変です。