式根島の最高地点でよく言われるのが、神引展望台がある98.8m峰「丸山」ですが、下記の国土地理院地図が示す通り、実際は唐人津城の一角を為す佐々木山109mが最高峰です。標識の類は特にありませんが、踏み跡や稜線を辿って、登ることができます。

標高109mとはいえ、式根島では一番高い山なので、敬意を表して、当記事では登山と申し上げます。今回は唐人津城から式根島最高峰・佐々木山の登頂を目指す登山についてご案内します。

まずは注意点

  • 軽登山靴、最低でもスニーカーなど、歩きやすくフリクションが効く靴で登る
  • 少しでも風に危険を感じる時、風速10m以上は崖地に近づかない・登らない
  • 砂地と岩場なので踏み跡が不明瞭になりやすく、似たような地形で混乱しやすい。都度、振り返って地形を確認したり、写真を撮る、GPSを入れておくなどして、帰りルートを見失わないようにする
  • 日陰がないので、熱中症に気を付ける。飲み物を持参する
  • コーガ石のするどい、がさがさした岩場なので、転倒して、顔や手を切らないように注意する

唐人津城からスタート

まず、唐人津城に向かう

唐人津城には、神引展望台駐車場そばの入口から入るルートと、唐人津城・隈の井遊歩道入口から入るうルートの2つの行き方があります。

現地の案内図
2つのルートが交差する唐人津城入口
手前のテラス

稜線から2地点をピークハント

テラスから進むと、視界が開けた砂漠のような唐人津城に出ます。目の前には高さ数十m程度の丘が見えます。真ん中の鞍部にケルンがありますので、明瞭な踏み跡を辿って、ひとまずそこまで進んでみましょう。

あらためて地図を再掲

B地点にはケルンがあり、稜線の向こうは断崖絶壁です。風が強い日は危険なので登ってはいけません。

まずは、海に向かって左手となるC地点の小ピークを目指します。稜線の少し下を巻くように明瞭な踏み跡があります。

振り返るとこんな感じです。

稜線に出たら、少し戻るような格好でCピークに到達します。

ケルンがある小ピークは、佐々木山を望む、突端になっています。

佐々木山と反対方向の稜線を、もう少し歩けそうですが、軽石のような脆い地質の断崖であり、すぐ行き止まりになるのがわかるので、ひとまずここで引き返します。申し遅れましたが、高所恐怖症の人はやめておきましょう。

崩れそうで嫌な感じです。見渡すと、あちこちに踏み跡は見えますが、すり鉢状の砂漠地形で方向や歩いてきた方向を見失いやすいので注意が必要です。

ケルンがある鞍部のB地点まで戻ってきました。次に目指すのは式根島最高峰の佐々木山です。

登りはじめて、ケルン方向をふりかえったところ

見た目より少し急な頂上直下を頑張ると、ピークに出ます。

こちらが佐々木山109mの頂上です。ここから先は、黒松、タブノキ、シイノキががっぷり三つ巴となり、藪コギもできない密度です。標識や三角点などは特にありませんが、360度見渡せ、周りの方が低いので、山頂と納得します。

気が済んだので、下山します。転んだら相当ひどいことになりそうな、ガラス質のコーガ石の岩に注意しましょう。下りの方が危ないですし、手をつくだけでも痛いです。

5月にはオオシマツツジが見事だそうですが、4月のはじめは、まだ葉がでたところでした。

これにて、式根島最高峰・佐々木山の征服レポートを終わります。

なお、下山後、舐めていたら、本当にどこから来たのかわからなくなり、GPSの軌跡を見て入り口に復帰したので、くれぐれもご注意ください!

全部同じ景色で、わからん