普段人口400人余りの式根島にとって、年末年始は進学(15の春と呼ばれる高校生と大学生)や就職で本土で出た子どもたちや親族が帰省し、温かな団らんを囲む貴重なひととき。成人式の式典もこの機会をとらえて1月3日に行われます。そんな、離島ならではの年越し風景を見てみましょう。

仕事納めの翌日のさるびあ丸着岸風景。帰省第一弾組が多数乗船している。

島内の営業状況 

世の中の観光地は、年末年始は稼ぎ時で腕まくり!でしょうが、オフシーズンモードの式根島はその点のんびりしています。むしろ、ここぞとばかりに、みんなで集まってご馳走を楽しむ方向に気合が入っています。

そんな島内のお店や飲食店、宿の営業状況はどんな様子でしょうか。

食料品店

食料品を販売する商店は、年内はがっつり営業してくれます。正月も2店は開いていますので、買い物に困るということはありません。この時期、式根島は帰省する人々で一時的に島内人口が増え、あちこちで集まって飲食を楽しむ事自体がメインの過ごし方になっています。おせち食材はもちろん、パーティ向けのご馳走惣菜、式根の伝統的な食材などが店頭に並び、たくさん買い込む島民が目立ちます。

お正月にいける生花に加え、普段は造花のお墓(だんとう)用仏花も、生花が売っています。

この時期、忘れちゃいけないのは年末恒例の「福引」です。年内いっぱい島内各店で買い物ごとに福引券がもらえるので、みんなしっかりためて年明けの12日に張り切ってガラガラします。

飲食店

もともとオフシーズンで営業店は少なくなります。2025年ー2026年の年越しは、正月の滞在客のため、休み無しで営業しているお店(夜は予約)がありました。

宿泊施設

一部の宿は年末年始の営業を休みます。年末年始を式根島で滞在したい方は、早めに予約手配をしたほうが良いでしょう。
釣り客が多い宿は、寒グレのシーズンでもあり、釣り納め、初釣りの釣り師で賑わっています。

一人旅でのんびり、グループでワイワイ、親族で集まって、仲良し同士など、思い思いに滞在する来島者も多くいらっしゃいます。常連同士で一緒に年越しするのを楽しみに集まる式根島リピーターも。

餅つき

かつて、式根島では正月の鏡もちやお雑煮のための餅つきが盛んでした。島の特産のアメリカ芋とよもぎをついて作る芋餅は島の郷土料理です。現在は、餅つきをする家は減りましたが、それでもちらほらと昔ながらの風景が見られます。

正月飾り

28日か30日に正月飾りを各所につけます。29日は二重の苦しみ、31日は一日飾りと言って避けます。

式根島ならではの正月飾りについては、こちらの記事をごらんください。

泊神社初詣

式根島の島民は、島内一大きな神社である泊神社に初参りします。御朱印やお守り等の販売はありませんが、年越しの夜はお汁粉の振る舞いがあり、遅くまで人が絶えません。

東要寺 新年祝祷会

式根島唯一のお寺・東要寺では大晦日の夜から新年にかけて、住職による祝祷会が行われます。多くの島民が参加し、新しい年が心身共に健康で過ごせるよう祈願いただくほか、心構えなどありがたいお話をいただきます。

初日の出

冬期、式根島の東側の海岸から、角度的に日の出がよく見えるようになります。初日の出を見るには絶好のポイントが島内随所にあります。早起きを頑張って、または徹夜で飲み明かした勢いで初日の出を見に行く姿が海岸にちらほら。こうして一年がまた始まります。


伊豆諸島で一番小さな有人島・式根島の年越しレポートいかがでしたでしょうか。

最後は、美しい式根島の日の出の写真で締めくくりたいと思います。ピン!と来た方は、ぜひ式根島での年越しをご体験ください。

美しい式根島の日の出
Photo by Toshiaki Tezuka