わくわくタックルde究極の美味

すっかり釣りに目覚めた私は、翌月の連休も島に行くことにしました。式根島です。バス釣りが趣味の弟と、育った川で釣りをするのが好きだった80才の伯母(以下オバチャン)を誘うと、総勢6名の大所帯になりました。もちろん釣った魚を料理したいので、自炊ができる宿をネットで探し、初めての宿「ひだぶん」を予約しました。

しかし、弟一家は出発数日前に、コロナに倒れ、全滅。実に「らしい」展開です。

当日は、オバチャンと娘と3人で、竹芝から高速ジェット船に乗り、3時間で式根島に到着。サンバレーでねぎとりラーメンを食べた後、さっそく釣り道具を持って、足付桟橋に向かいました。今回は、新規購入したクーラーボックスを持参しましたが、その他は、前回同様、初心者用のわくわくタックルセットに、島内の宮房釣具店さんでも売っている市販の胴突仕掛け「ボウズのがれ」です。

さて、のべ竿しか扱ったことがないオバチャンは、リール付き竿に戸惑っている様子。それでも、背中丸めて?丸まって?一心に餌をつけては落とすのを繰り返し、ショゴが続けて釣れました。「カンパチの子だよ」と教えると、「海はすごい!川よりすごい!!」とあっさり寝返り、傘寿が子どものように大興奮です。

川と違って、寿司ネタみたいなのが釣れますからね

続いて、30cmはゆうに超えるアカハタをかけたものの、強い引きに驚いて、取り込み失敗。結局、ショゴ2匹の釣果となり、頼んでおいた刺身に盛り合わせてもらいました。ちなみに、この時、その後、私のメインターゲットとなった「イシガキダイ」との運命の出会いを果たしました。何だこの魚・・筋肉質でうまい!うまいぞ!

ひだぶん常連のイケメン銛突き師によるイシガキダイで二倍旨い

釣り師が居並ぶなか、火を噴くわくわくタックルセット

翌朝、私一人で6時過ぎから野伏桟橋に行くと、すでにたくさんの人が並んで竿を振っています。真ん中の空いているところに入って、糸を垂らしていると、突然、竿がぶっ飛びそうなほど引っ張られました。初めてのことに慌てて竿を振り回し、なんとか巻き上げようとしますが、ちゃっちいリールで四苦八苦。そばにいた島民の方が見かねて「あげてやるよ」と、糸をたぐってくれました(だいぶ情けない)。そして現れたのが、鮮やかな黄色の鯛のような魚でした。

慌てたおかげで、バッチバチにカンヌキにかかってます

40cmくらいあり、その場で調べると、どうやらフエダイとかシブダイという魚で「究極の美味」とあります。これは大変です。

幸い、釣魚を美味しく持ち帰る方法は予習してきており、道具もあります。しめ杓をフエダイの脳に突き刺して締め、ハサミでエラを切って血抜きをし、ワイヤーで神経締め(突如、行われるプロ仕草)をして、宿に持ち帰りました。女将さんに獲物を見せて、捌いてもらえないか頼むと、忙しい時期なのに、「いいお魚釣れましたね」と対応してくれることになりました。

そして、この「フエダイ」のただならぬ旨さに驚愕し、さらなる釣りの沼にハマっていくことになるのでした・・。

※女将さんはこの後、畑仕事で右手に大怪我をしてしまい、多少の不自由が残ってしまいました。ひだぶんでは魚を下ろせる道具を貸してもらえますので、マニュアル見ながら自分で頑張りましょー。

安定のショゴ
大金星のフエダイ
当時はなにかわからなかったエソ

↑黄色は食べやすく美味しい魚(当社比)

調理のポイント

レシピ

漬け丼→まご茶漬け

  1. 醤油、みりん、酒をあわせた漬けダレに、薬味とゴマ、刺身を入れ、10分くらい漬ける。
  2. 粉末和風だしを熱湯で溶いておく
  3. ご飯の上に、1をのせて、漬け丼の出来上がり。
  4. 2を半分食べたら、2の出汁をかけて、まご茶漬けにしていただく。
バエパッチョ提唱者

こんにちは。私は、「自分で釣った魚で料理を作って、美味しいお酒を飲むため」に式根島に通っています。この「今宵もしきねでバエパッチョ」が式根で釣りをやってみるきっかけになったり、自炊民の多少の参考になれば幸いです。