
待ちに待った大型連休GWの前半は、式根島3泊4日の釣り三昧と決め込み、指折り数えて楽しみにしていました。今回は、さらなるニューウェポン「かぶせ竿」と「磯竿2号」が加わりました。いったい、どこまで竿が増殖するのか計り知れません。つくづく恐ろしい趣味に手を出してしまったものです。
2つの再会
式根島に到着してみると、師匠連も前日から入島しており、再会を果たしました。前回、竿を折ってしまったことを、あらためて詫びつつ
「すっかり釣りが楽しくなって、海釣り公園行ったり、大島でカゴ釣りの練習をしました。」
と報告すると、また一人、底なしの釣り沼にどっぷり沈めたのが嬉しいのか、とても喜んでくれました。
さて、今回は、もう一人、再会しています。
3月のマグロフィーバーで、ひときわ目立っていた同宿のルアーマンです。マグロ釣りは、でかいルアーやポッパーを朝から晩まで投げては回収、投げては回収という恐ろしく体力がいる若者中心の釣りです。私は、前回、多く作った食事を分け、逆にマグロを頂く交流がありました。宿につくと、その彼がいたのです。
「あれ?ずっといたのー?」と、話しかけると
「また来たんですね!自分も一度帰ってまた来たんです。マグロとりますんで、また食べてくださいね!」と朗らかです。
初夏の式根の釣り
春から初夏は、水温も上がり、多くの魚の繁殖期「ノッコミシーズン」に入り、よく釣れると言われます。私は、昼間はカゴ釣りと足元釣りを併用する強欲フォーメーション、夜はウキ釣りでアカイカ狙いをして、毎日、それなりにおかずに困らない釣果をあげることができました。
[釣果]
1日目:カサゴやオジサン(35cm)
2日目:アカハタ(36cm)、ムロアジ
3日目:ブダイ(40cm)、アカイカ(35cm~45cm)、デカサバ(50cm)
4日目:イサキ(35cm)、イシガキダイ(35cm)
なかでも、今回の旅の大きな目的であった「アカイカ釣り」は、伊豆諸島の島々の風物詩。その味の良さから「アカイカだけは釣る」という島民も珍しくありません。夜中にアカイカ釣りから帰ったら、まだ活きているアカイカをそのまま刺身で食べるのが最高だと聞きました。
アカイカとはケンサキイカのことです。この季節、アカイカは産卵のために岸に寄ってきます。ピークの時期の桟橋は、イカ狙いの釣り師で賑わう不夜城と化します。
初夏の式根島の宵は、暑くもなく寒くもない心地よさ。穏やかな潮風にふかれながら、のんびりと眺める波間にゆらぐ電気ウキの灯り。私は、この風情を一度で気に入ってしまいました。

ルアー釣りvsエサ釣り談義
逗留中のある日、ルアーマンの彼とちょっとした釣り談義をしました。お題は「ルアー釣り」vs「エサ釣り」です。当然、彼は「ルアー推し」で、私が「エサ推し」です。人と議論するほど、釣りの経験がありませんが、それはそれ、旅のひとときです。
彼曰く「そりゃあエサの方が釣れますよ!でも、自分で考えて工夫して自作したルアーを、自分の腕で本物の魚と思い込ませて、大きな魚を釣り上げるのが燃えるんです!それにエサを触ると、手が臭くなる!!」
なるほどなぁ。私は自分の考えを言いました。
「でも、自分が魚だったら…」
「自分が魚??」
私がエサ釣りの妙味について語るのかと思ったら、別方向から来たので、彼は話の流れに違和感を抱いた様子です。無理もありません。
「…自分が魚だったら、討ち取られるにしても、偽物のエサにつられて死ぬのは哀しいなあ~。本物の、それも美味しいエサだったら、まあしゃあないか、と納得できる気がするんですよね。」
これは私の正直な思いです。私は自他ともに認める食いしん坊なので、最期の最期に「ご飯と間違えてプラスチックやら木材の模型を咥えて死ぬ自分」を想像するだけで成仏できる気がしません。さっきイシガキダイ釣りのエサにしていたムール貝なら、まあしゃあないかーと思えそうです。
…我ながら、つくづくしょうもない意見ですが、彼は神妙な顔をして聞いています。
「そういう考え方もあるのか…」
そんな会話をした翌日。私が桟橋でイシガキダイ狙いの足元釣りをしていると、彼が来ました。
「マグロやらないの?」と尋ねると
「やりますよ!」と元気よく答えつつ、目線が私の仕掛けに向いています。
「オモリと針だけ…こんなシンプルな仕掛けなんですね!なるほどー。」
物珍しそうに、一通り眺めると、「さて!マグロ釣りますよー」と気合を入れ直して、竿を振り始めました。
YOUTUBE
後ろ髪を惹かれる思いで式根島を後にして、GW後半戦は山をほっつき歩いてたら、あっというまに平日に戻ってしまいました。
そんなある夜、持ち帰ったアカイカで一杯やりながら、ふと、ルアーの彼が「YOUTUBEやってます。見てくださいね」と言っていたのを思い出し、チャンネル登録をして、見てみることにしました。
すると、最新の動画のサムネイルにイシガキダイを手にする彼の姿が目に飛び込んできました。過去の動画は、ほとんどルアー釣りが題材なので異変といっていいでしょう。
早速視聴すると、私と全く同じ仕掛けではないものの、シンプルにオモリと針で、初めてのイシガキダイ釣りに挑戦しています。エサは磯で捕まえた活きたカニです。
「よし!このカニの手足をもいだのを、エサにして釣ってみよう!」
クンクン
「手が臭い!!」
(…嗅がなきゃいいのに)
式根島では、ルアーをかっ飛ばしている姿しか見ていないので、背中丸めて底釣りしている様子が新鮮です。最初は苦戦しながらも、再トライした2日目には見事にイシガキダイを連発でかけていました。さすがです。
その後、動画のラインアップは、豪快なルアー釣りだけでなく、エサ釣りや小物釣りも登場し、登録者数もうなぎのぼり。夢が叶うといいですね。
そして、式根にまたマグロが来たら、彼と会える気がします。
思い出ギャラリー


今回釣った魚
ウツボ、イスズミ、キタマクラ、イシガキフグ、ゴマサバ アカイカ アカハタ オジサン ウッカリカサゴ イシガキダイ イサキ ムロアジ
↑黄色は食べやすく美味しい魚(当社比)
今回のお料理(3泊分)










・カサゴのポアレ
・ゴマサバのマスタードエチュベ
・イシガキダイのカルパッチョ
・頂いたマグロのカルパッチョ
・ムロアジのタタキ
・ムロアジのまご茶漬け
・アカハタアクアパッツァのペンネ
・アカイカ丼(帰宅後)
・アカイカ造り(帰宅後)
・アカイカカルパッチョ(帰宅後)
・アカイカ島海苔納豆(帰宅後)
調理のポイント
[持参したもの]
・パックの薬味セット ・生姜 ・スプレータイプのオリーブオイル ・人参 ・トマト ・ズッキーニ ・バター ・岩塩 ・レモン ・マスタード ・セロリ ・紫玉ねぎ ・アンディーブ ・紫かいわれ ・ネギ ・イタリアンパセリ ・ペンネ
※野菜は必要な分量をカットしてジップロックで持参
[現地調達]
調味料、パックごはん
[工夫とポイント]
・野菜をカットしたり、茹でて、ジップ付き袋で持参すると時短になる
・薬味パックがあれば、なめろうや茶漬けに便利
・マスタードやバターはジップ付き小袋に入れて小分けにする
・アカイカは鮮度が命!すぐ食べない場合は冷凍庫へ
よりぬきレシピ
書いた人

こんにちは。私は、「自分で釣った魚で料理を作って、美味しいお酒を飲むため」に式根島に通っています。この「今宵もしきねでバエパッチョ」が式根で釣りをやってみるきっかけになったり、自炊民の多少の参考になれば幸いです。