
2025年 初釣りアーベンロート
2025年巳年。
「辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)つまずき、寅(とら)千里を走り、卯(うさぎ)は跳ねる」という相場格言がありますが、これに倣えば、本年の日本経済は絶好調ということになります。コロナ明けムードも定着しましたし、大変お世話になっている式根島にお客さんがたくさん来ますように、と微力ながら祈りつつ、新年一発目の訪島は1月の成人式絡みの連休です。
新春の船旅

今回は、がっつり釣りをせず、島内観光メインです。年明けのさるびあ丸の乗客も控えめで、のんびり船旅を楽しみながら式根島へ向かいます。


新島に近づき、さるびあ丸が到着を知らせる汽笛を鳴らすと、その音を聴いて、知る人ぞ知る無賃乗船カラスが飛んできました。
白銀の富士山をバックに、一烏、二富士・・気持ちよさそうで何よりです。
穏やかな1月の式根島
無事に野伏港に到着しました。繁忙期とは比べ物にならない穏やかな1月の三連休で、島民もくつろいだ雰囲気です。都会の喧騒を離れて、静かに散策やハイキング、温泉、釣りを楽しみたいなら、こういう時期がいいんじゃないかなーと思います。ただし、爆風Dayは覚悟して、欠航に備えて日程にゆとりを持つといいでしょう。

さて、到着して、さっそくレンタサイクルで島内の観光スポットをふらふらと立ち寄ります。抜けるような青空で、島のあちこちから富士山や南アルプスが見え、海が輝いています。


赤く染まる新島のアーベンロート
とはいえ、釣りは重要です。誰もいない桟橋に立ち、清々しい気分で2025年の第一投。ここは本年を占う重要な局面です。

結果、予感通り不吉な幕開けになりました。


その後、30cmちょいのアカハタがかかったので、おかずは持ち帰ることができました。

短い冬の日が暮れて、竿をたたんでいると、新島の白ママ断崖が夕焼けに染まっていることに気づきました。登山用語(ドイツ語)で白峰の雪山が朝日に染まればモルゲンロート、夕日に染まればアーベンロートといいます。雪と砂の違いはありますが、白いことには変わりなく、これも1つのアーベンロートと言っていいでしょう。こんな発見も一年中、式根島に来てみないとできません。

[参考]この景色を見たい方
日の出・日の入りMAPによれば、おそらく10月中旬~2月末あたりは夕日が式根島と新島の間に落ち、新島が赤く染まる条件が整うのではないでしょうか
鳥山をあとに
翌日は曇りで風が強く、桟橋は軽く波をかぶっていました。注意を払いながらカゴを投げていると、35cm~40cmのデブいアオムロが良く釣れました。2本針のカゴ釣りが、今まで以上にずしん!と重くなったので、すわ青物か!と期待したら…

今日はうみねこが騒がしく鳥山の下が気になりますが、食べる分は釣れたので早仕舞い。宿に戻って、美味しい式根の魚で何度目かの新年会をすることにしましょう。
また、私の新年一発目の釣果は、アカハタにデブムロたくさん、ということにします。
思い出ギャラリー


今回釣った魚
イスズミ アオムロ アカハタ
↑黄色は食べやすく美味しい魚(当社比)
今回のお料理(2泊分)





調理のポイント
[持参したもの]
・ラム肉 ・ハーブ類 ・ルッコラ ・トレビス ・紫キャベツなど島で売ってなさそうな野菜 ・レモンなど
[現地調達]
餃子の皮、冷凍むきえび(明日葉水餃子用)、明日葉、ひだぶんの畑の夏みかん、野菜、溶けるチーズ、厚揚げなど
[工夫とポイント]
・ヴィーガン対応のときは厚揚げをひき肉代わりに考える
よりぬきレシピ
今回、大好評だったのが、餃子です。もともと、明日葉とエビの水餃子は作る予定でしたが、乳製品はOKなヴィーガンの方がいらっしゃったので、急遽、ヴィーガン対応餃子を追加しました。タンパク質は厚揚げを手で潰したもの、チーズ、トマト、明日葉、にんにくを種にしています。その結果、明日葉のハーブっぽい香味が引き立って、なんともハマる味で大人気。ひょうたんから駒とはまさにこのこと。ぜひお試しください。
書いた人

こんにちは。私は、「自分で釣った魚で料理を作って、美味しいお酒を飲むため」に式根島に通っています。この「今宵もしきねでバエパッチョ」が式根で釣りをやってみるきっかけになったり、自炊民の多少の参考になれば幸いです。