「アイランドホッピング」とは一度の旅で、島々を巡ること。世界では、フィリピンのセブ島やタイのプーケット、ハワイ諸島、日本なら沖縄から慶良間諸島、八重山諸島や奄美群島などが有名です。アイランドホッピングを楽しむ旅人をアイランド・ホッパーと言い、彼らはハプニングで難易度が上がる時の移動すら、攻略自体を経験値として吸収しながら軽やかに島旅を楽しみます。

そして、日本の最大のハブとなる東京都心部からダイレクトに行ける我らが伊豆諸島は、古くから島々を巡手楽しむ旅人が多くいました。もっとも手軽なアイランドホッパーの聖地といってよいでしょう。

式根島は新島村に属しており、直線距離で8㎞しか離れていません。客船やジェット船の航路も往路は、「新島→式根島」で、復路は「式根島→新島」です。また、新島村が運航する連絡船「にしき」が1日3便出ています。これらの交通網を、活用して行程を考えましょう。

1.式根島2泊パターン(夏季/泳げる季節)

今回は定番かつ初心者向けの式根島・新島の2島を巡るアイランドホッピングのモデルコース(2泊3日)をご紹介します。
※往復大型客船の例年の夏季ダイヤ(7月~9月連休まで)を前提とします。
※往路復路ともに、式根島発着のプランです。

式根島を拠点に2泊して、真ん中の日に新島に足を延ばします。式根島では、特有のリアス式海岸ならではの安全なビーチの海水浴とワイルドな温泉を満喫し、新島では、映えスポットと温泉、新島村博物館を巡りながらグルメを楽しみます。

1日目:式根島で海水浴・シュノーケリング&温泉

  1. 08:00 式根島・野伏港到着

    予約した宿泊施設が野伏港に迎えに来ています。車や手持ちの看板に屋号がありますので、見つけたら声を掛けましょう。
    ※送迎がない宿は徒歩で向かいます。レンタカーやレンタサイクル店に港への迎えを依頼することができる場合もあります。

  2. 08:45 宿にチェックイン&荷物を預けて着替えて海に出発!

    1日目は式根島の海を満喫しましょう!水着とマリンシューズを着用の上、紫外線対策・虫よけ・飲み物・レジャーシートをお忘れなく。水着の上にはおるラッシュガードと式根島の水族館のような海中を見るため、シュノーケリングセットがあると便利です。シュノーケリングセットは各商店や夏季営業の売店でレンタルがあります。

  3. 09:00 レンタサイクルを借りる

    レンタサイクル店はこちらから。繁忙期は混み合うので来島前に予約しておいたほうが安心です。

  4. 09:30 商店で昼ご飯用の弁当を買う
  5. 「日本の水浴場88選」にも選ばれた式根島を代表する遠浅のビーチで、式根島の海水浴場ではもっとも安全です。外海の影響を受けにくく、夏期には売店やライフガードが在中し、ファミリーに人気。ぜひ、シュノーケリングを楽しみましょう。昼ご飯は買ってきたお弁当をビーチでどうぞ。カラスにビニール袋を荒らされないようくれぐれも気をつけましょう。

    穏やかな入り江の泊浦
  6. 泊海水浴場から自転車で10分の場所にある「中の浦海水浴場」は魚種がとても豊富。手に少し魚の餌になるもの(パンや乾物など)を持って入れば、魚が寄ってきて、めちゃくちゃ楽しいです!シャワーもあるのでざっと流してから帰りましょう。

  7. 中心地から近い、道路脇にあります。まずはこちらに手を突っ込んでいきましょう。猫が入っているときがあるので、チェックしてからどうぞ。

    湯加減の穴
    足付温泉の湯加減がわかる(?)じんわり温かい穴
  8. 地鉈温泉は、193段の急階段で高低差50m近くを降りてたどり着く野趣あふれる海岸線の野天風呂です。高温80℃の源泉のため、海水が流れ込む満潮時刻の前後90分が入り時。ちょうどよい温度の湯壺を見つけるのがコツ。入浴しなくても、その圧倒的な景観をみるために下まで降りる価値あり!

    海と一体感がある野湯
  9. 17:00 宿で休憩・夕食

  10. 夜は冷えますので一枚はおり、虫よけ対策をして星空観察に出かけましょう。ぐんじ山展望台は東に開け、テラスでベンチに座って、心行くまで星空を見ることができます。

  11. 星空観察で冷えた体は、地鉈温泉の引湯を使って整備された露天風呂「松ヶ下雅湯」で温めましょう。夜間はライトアップされ、星を見ながらの入浴でき、憩いの場となっています。水を入れたペットボトルを持参し、源泉温度に近い熱い湯がたまっている場所に入れておけば温まるので、湯上りに自分にかけて、塩分が強い温泉を流せ、洋服が汚れにくくなります。

    浜津城
  12. 22:00 宿に戻って、入浴して就寝

    式根島の露天風呂は身体が洗えませんので、宿に戻ったら身体や頭髪を洗う必要があります。宿の入浴時間があると思いますので、間に合わないようでしたら、調整してください。
    ※翌朝は早朝に新島に出発するので宿の朝ごはんはつけないよう手配しておきましょう

2日目は1便で新島へGO!

今回の経路をセットしたGoogleMAPはこちら

  1. 07:40or08:00 連絡船にしき1便で新島へ

    式根島観光協会で乗船券を買って、出航10分前までに乗り場に行けば予約なしで乗船出来ます。欠航などの運行状況は島内放送や連絡船にしきの公式Xで周知しています。

    連絡船にしき乗り場
  2. 08:00or08:20 新島港B堤に到着
  3. 08:45 レンタサイクルを借りる
  4. 09:15 朝食を食べる
  5. 新島を代表する映えスポットで記念撮影しましょう!

  6. 石と水がテーマの公園。特産のコーガ石で作った遺跡風のモニュメント前で映え写真を撮ろう!パスタなどの洋食からドリンクまで充実メニューのレストハウスも併設しています。
    参考:食べログ「レストハウス」

  7. 透明度が高い間々下海岸。シュノーケリングに向きますが、離岸流が発生する箇所があり、式根島と違って外洋に面していますので要注意。今回は泳がず見るだけで!中央の岩山は「鳥ヶ島」といいます。

  8. 12:00 湯の浜露天温泉(滞在時間30分)

    間々下海岸に隣接する無料の「湯の浜露天温泉」は水着着用で入浴。大海原が眼下に広がる。更衣室とシャワーが便利。

  9. 13:00 中心地で昼ご飯(滞在時間60分)

    和洋中、ラーメンまでいろいろなお店があります!
    新島観光案内所「お食事」

  10. 新島村の自然や歴史、民俗、芸能などを総合的に紹介しています。

  11. 15:30 レンタサイクル返却

    自炊の方は新島のスーパーに寄ると便利

  12. 1600or16:20 新島港を連絡船にしきで出発

    乗船券を買って、10分までに乗り場にどうぞ

  13. 1620or16:40 式根島野伏港到着

    商店で適当に買い物してから宿に帰りましょう。

  14. 1700or1720 宿に戻ってくつろぐ&夕食&入浴

    2日目の夜は明日のサンライズに備えて、早めに就寝!

3日目はサンライズを見てスタート

  1. 式根島の東側に日の出スポットが点在しています。季節により、見えるスポットが異なりますので、こちらをご覧の上、ぜひ、早起きして見に行きましょう。海岸の散策も気持ちがいいですよ。

    (早起きしすぎて寝不足が心配…になるかもしれませんが、大丈夫です。帰りのさるびあ丸でいくらでも寝る時間がとれます!)

  2. 式根島唯一の寺院が法光山 東要寺は、前日に電話で予約(TEL:04992-7-0133)すれば、朝の勤行に誰でも参加できます。 東要寺には、樹齢900年、高さ30m、幹周5mのイヌマキの巨木や梛(ナギ)の木の自生地があり、いずれも東京都の天然記念物に指定されています。”サーファー和尚”自ら温かく迎えてくれるので、気軽に立ち寄ってみましょう。
    ※冬至時期の日の出を優先したら勤行は時間的に間に合いませんので、お参りをしてください。

    [体験メニュー]
    ・朝の勤行 AM6:30より 
     ※参加自由。参加希望者は前日までに連絡
     (TEL:04992-7-0133)
    ・心が軽くなる瞑想と法話、運勢、お悩み相談、各種御祈祷(要予約)
    ・ご祈祷したナギの葉を良縁成就、海上、交通安全のお守りとして進呈(無料)
    ・イヌマキの樹で作ったお守り(ガチャガチャ)
    ・吉凶のない、住職手作りの言葉のおみくじ

    ※ナギの葉を自分で採ってはいけません

  3. 08:00 宿で朝食

    船の場合、上り便欠航の場合があります。その場合は、9時05分の下り便に乗らないといけないのが要注意です。いずれにしても、運行情報を把握しつつ、島では荷物は早めにまとめておきましょう。

  4. 09:00 レンタサイクル返却&お土産&船で食べる弁当購入

    レンタサイクルを返却したら、おくやま井上みやげ店などで式根島のお土産を買いましょう。また、帰りのさるびあ丸には、8時間近く乗りますので、旅慣れた人は、船の中で食べる弁当やおにぎり、サンドイッチなどを買って乗り込みます。

  5. 09:40 宿に戻って、野伏港へ送ってもらう

    宿に戻って、出発30分前までには野伏港に送ってもらいましょう(自分で歩く方やレンタカー乗り捨て組もいると思います)。帰りの船のチケットの発券がまだの人は、宿に伝えて少し早めに送ってもらうとよいでしょう。野伏港についたら待機スペースでさるびあ丸を待ちます。

  6. 10:25 野伏港でさるびあ丸に乗船

    お疲れさまでした。竹芝に着くまで、のんびり船旅を楽しんでください!新島に近づくとさるびあ丸に無賃乗船するカラスも良かったら探してみてください。

ポイント

参考リンク