今宵もしきねでバエパッチョ自分で釣って、さばいて、飲む!

花の式根島

4月になりました。今回は釣り目的ではなく、イベントの準備や料理の試作のため、往復ジェット船式根島弾丸1泊旅です。

本来ならば、夜釣りでじっくりアカイカを狙うシーズンですが、今年は断念して、料理に必要なムロアジをカゴ釣りでとっただけ。

その代わり、宿にはマグロやらイカやら釣る若者釣り師が入れ替わり立ち替わり訪れており、美味しい海鮮には事欠きません。2024年に突然始まった式根島の桟橋キハダキャスティングゲームですが、完全に春の風物詩になってきました。

この日も、桟橋で言葉を交わしたルアーマンたちが、まぐろを持って帰ってきました。「なんだ、同じ宿だったのか~」と笑いながら、釣果記録として撮影したのがこちら。

花の式根島

さて、今回は基本は式根島の最高標高地点である佐々木山など、海ではなく山や森を周回していきます。

折しも季節は春爛漫。可憐な春の花が式根島を彩っています。

式根島の島民は花好きが多いようで、民家の庭先も丹精込めた花々が咲き誇っています。河津桜やオオシマザクラ、山桜など、点在する桜はなかなかのもので、なかでも、温泉名人で知られる、おくやまの仙人がつくった桜公園でのお花見は、島民の春の風物詩。観光客には知られてない秘密の花園となっています。このコラムを読んだ方は、宿泊した宿の女将や主人に、そっと尋ねてみると教えてくれるかも知れません。

式根懐石の試作

ちょっとしためぐり合わせで式根島の食材を使った料理を考えることになりました。もちろんベースはひだぶんに代々伝わる式根島ならではの郷土料理なのですが、コース仕立てでちょっとしゃれこんでみようかという算段です。

この日は珍しく、宿に人が少なく、女将とサシであれこれ開発に取り組みます。

まだ未完成で明日葉などは、盛り付けの色味やバランスを確認するだけで味もついていませんが、なかなかビシッとしてきました。この方向で間違いなさそうなので、改善すべきところをピックアップして進めていきます。秘密の温やっこも、想定よりマイルドに仕上がりました。

レシピ開発やフードコーディネイトの仕事は苦労も多いのですが、面白みがあり、ましてや今回は式根島食材をバエさせるという責務と醍醐味があります。

やるべきことは一通りできたので、次は本番となります。

↑黄色は食べやすく美味しい魚(当社比)

調理のポイント

今回はイベント向け料理の試作がメインでした。
フルーツたっぷりの生ハム&モッツァレラ、黒毛和牛をさっと焼いて、本わさびで食べるなど、ワインのつまみも忘れてません。ちょっと美味しい生ハムを持参して、島の商店でモッツァレラチーズや果物を買って合わせるのもおすすめです。

レシピ

ムロアジの串焼き

  1. ムロアジを柵取りする
  2. 1つは叩いた梅と紫蘇、もう1つは溶けるチーズと紫蘇をのせて、くるくると巻き、平串で止める
  3.  フライパンで両面を焼き、火が通ったら出来上がり。魚が大きい場合は蓋をして火入れする。

    ■ポイント
    たくさん釣れたムロアジは、ひと手間かけて居酒屋メニューに。冷凍もできます。
バエパッチョ提唱者

こんにちは。私は、「自分で釣った魚で料理を作って、美味しいお酒を飲むため」に式根島に通っています。この「今宵もしきねでバエパッチョ」が式根で釣りをやってみるきっかけになったり、自炊民の多少の参考になれば幸いです。